「ジーンズなのにスポーティ」ONZO JEANS 誕生秘話とその特徴

Apparel

ジーンズは、作業着やロデオそれからファッションへと100年以上の歴史の中で、
大きく形を変えず今やスタンダードなアイテムと確立しました。

自社ブランド「ONZO JEANS」はそういったジーンズが辿ってきた歴史を考えながらこのブランドを立ち上げました。

「ジーンズの伸びしろはまだまだあるはずだ。」
「他の人と同じヴィンテージばかりを追いかけず、新しいジーンズの付加価値を提供したい」

当時はそんな思いでした。

ありがたい話で、小学校高学年から大好きな「競馬」「ファッション」が僕の人生を大きく変えてくれました。

今回はそんなお話をしたいと思います。

調教用ジーンズ「ONZOJEANS」の歴史

ONZO JEANSの誕生

ONZO JEANSは、ある疑問から生まれることになったのです。

ある日、テレビで競馬の調教映像を見ていた際に、ふと疑問に思いました。

イナモナ
イナモナ

「なぜ一般的なジーンズを履いて調教しているのだろう?」

そこで、幼馴染である調教助手にすぐに連絡を取り、意見を聞くことにしました。この瞬間がONZO JEANSの始まりです。競馬の世界に適したジーンズを作れば、需要があるのではないかと考え、若手騎手や調教助手から情報を収集し、そのアドバイスをデザインに取り込みました。※幼馴染とは現茶木調教師です。

初めに作ったジーンズは「WINMARCK」(進化論のダーウィンとラマルクから命名)というブランドで販売しましたが、全く売れませんでした。
原因は知名度の欠如と、作業着としては高価すぎたことです。そこで、作業着の枠内に入るように海外での製造をスタートし、
ブランド名を「ONZO JEANS」に変更しました。「ONZO」とは「御衣」という意味で、分かりやすい言葉では「お召し物」という意味です。またアルファベットのスペル4文字で海外でも親しみやすい名前にしました。

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ターニングポイント

深夜にアルバイトをし日中に営業を重ねながら少しずつ売れ始めだした頃、
池添兼雄厩舎に勤めていた当時の茶木調教助手(現調教師)を訪ねた際に、
松山弘平騎手と上村洋行調教師に出会いました。※当時は池添兼雄厩舎で調教助手をされていました。

上村先生が「豊さんに履いてもらったらええやん」と言ってくださりました。

豊さんとはもちろんレジェンド騎手の武豊騎手の事です。

「そんな簡単にお会いできるわけが…」と思っていたら、そのままトレセンのスタンドへ連れて行ってもらいました。

忘れもしません。有馬記念の週でいつもより新聞記者やテレビクルーなど、とりあえず一年でダービー週と同じ人が最も多い週でしたが、

上村先生は人込みをかき分け、武豊騎手に「彼が調教用のジーンズを作っているんで履いてあげてください」

と紹介してくれました。

武豊騎手は僕と見るなりわざわざ立ち上がって

わざわざ立ち上がって頂き

初めまして、武豊です。」と挨拶してくれました。

イナモナ
イナモナ

めちゃくちゃ知ってます(笑)

 心臓が飛び出る思いで

「これを是非履いてください」とお願いすると、

武豊騎手は「えっ!ありがとうございます。必ず履きます。」と言ってくれました。

この日がONZO JEANSのターニングポイントであり、その後も上村先生は四位洋文騎手(現調教師)、福永祐一騎手(現調教師)、川田将雅騎手などにジーンズを紹介してくれました。

今でもあの日の興奮は言葉にできないような一日でした。本当に上村先生は神様です。
その後も牧場関係者さんを紹介してくださったり、何かと気にかけてくれました。

少しずつ認知度アップ

実際に武豊騎手はその時から現在に至るまで愛用してくださるようになり、ほかにも多くのトップジョッキーがONZO JEANSを履いてくれたことで、今まで体験したことのない反響を受けました。

特に道具にこだわりの強い川田将雅騎手は調教用ジーンズだけでなく私服ジーンズもオーダーを頂いております。川田将雅騎手のこだわりをお聞きするのも嬉しいですが、デザインを褒めてくださった時は、何杯でもお酒が進みます(笑)

その後もテレビ東京の馬具を取り扱った番組や地元のRSKの取材でも取り上げられ、自転車屋さんのご厚意でBMXの雑誌やバイク雑誌でも掲載されるなど、幅広い認知度を得ることができました。

2023年に週刊Gallopと「ファッションと競馬」をテーマにコラボをさせて頂いたり

2024年には、なんとサントリーの「ウマ娘×クラフトボス」のコラボで武豊騎手監修のデニムGジャンの企画、デザイン、製造のトータルプロデュースも担当し、ONZO JEANSのブランドタグやオリジナルボタンをつけることができました。

まだまだ発展途上ではありますが少しずつですが成長中のジーンズブランドです。

ONZO JEANSの特徴とその魅力

1. 内腿の縫い目をなくし、摩耗を軽減

ONZO JEANSは、内腿に縫い目をなくすことで、摩擦を分散させ、摩耗の激しい部分の耐久性を向上させています。これにより、ジーンズは長期間快適に使用できるようになり、ライディングや作業中のストレスを軽減します。

2. デニム生地の二重構造(競馬用のみ)

競馬用のONZO JEANSは、内腿部分にデニム生地を二重にしています。これにより、調教や厩舎作業中の膝下やお尻へのダメージが軽減され、さらなる強度を提供します。競馬関係者にとって、耐久性が求められるシーンでも安心して使用できます。

3. ストレッチ性のあるリラックスデニム

ONZO JEANSは、ストレッチ性のあるデニムを使用しており、窮屈さを感じさせないリラックスフィットを実現しています。これにより、激しい動きやさまざまなアクティビティにも柔軟に対応でき、快適な着心地を提供します。

4. 縦に伸びる後ヨーク部分

後ベルト下の縫い目をなくし、縦に伸びる設計にすることで、騎乗スタイルや軽作業の屈伸、前屈の姿勢に負担のないシルエットを実現しました。これにより、通常のデニムジーンズよりも耐久性が高く、長持ちするジーンズとなっています。

使用例と評価

ONZO JEANSは、武豊騎手や川田将雅騎手など、多くのトップジョッキーに愛用されています。栗東トレセンの1/4の関係者に採用されており、多くの地方騎手や美浦トレセン、牧場など、全国の牧場関係者にも幅広く使用されています。

主に調教中や厩舎作業で使用されるだけでなく、私服としても愛用されています。また、BMX、サバゲー、ダンス、スケボー、バイカーや作業服しても高く評価されており、その多用途性が特徴です。

デザイナーの経歴と実績

ONZO JEANSのデザイナー兼代表の私「イナモナ」は、兵庫県姫路市出身

2009年に服飾学校をパタンナーとして卒業後、ジーンズ産地の岡山児島でアパレル製造会社に就職しました。営業職を経て、2012年に競馬用ジーンズのブランド化を目指して独立し、2016年11月から「ONZO」の本格的製造・販売をスタートしました。

  • TOKYO2020オリンピックの伝統工芸品として岡山産デニムジャケットの企画、デザイン、製造管理のトータルプロデュース
  • サントリーの「ウマ娘×クラフトボス」コラボで武豊騎手監修のデニムGジャンの企画、デザイン、製造のトータルプロデュース
  • SDGs活動として県立高校の講師に登壇

まとめ

ONZO JEANSは、競馬や牧場関係者のために特化した機能性と耐久性を兼ね備えたジーンズです。

内腿の縫い目をなくし、デニム生地を二重にすることで、摩耗やダメージを軽減し、ストレッチ性のあるリラックスフィットでさまざまなアクティビティにも対応します。

多くの失敗から気づかされた経験と実績に基づき、信頼性の高い製品として多くの関係者に愛用されています。ONZO JEANSは、その多用途性と高い耐久性で、これからも多くの方々に愛され続けるよう日々精進してまいります。

アクティブジーンズ、スポーティジーンズのマーケットを拡大しその中心を走り続けるブランドを目指します。

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